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ノイズはどこから出てくる?

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前回に引き続き、ノイズを考えていきます。 このノイズは一体何なんなのか? パっと見はどう考えてもショットノイズです。 ただ、コンポジットの枚数に影響を受けている様に感じないんです。 今日は、その「感じ」が本当に正しいのか考えていきます。 先日撮影したM4の画像を、20枚コンポジットと120枚コンポジットで比べていきます。 ひとまずコンポジットを終えたばかり(自動イコライゼーションでストレッチ済み)の画像です。 右が20枚、左が120枚です。 えぇえぇぇぇ… 右側のノイズが少なくなってる 。 やっぱりショットノイズだったのかと安心しました。 が、先日処理をした画像と同じデータなのに、明らかに上の方がノイズ感が少ないです。 (ホントに汚い画像なので何度も載せるのが恥ずかしいですが…) もしかして、この後の処理でノイズが増えている? 検証のため処理を続けていきます。 background Extraction後の画像です。 右が20枚、左が120枚です。 おまえか! 120枚コンポジットの方のノイズ感が増えました。 逆に20枚の方はノイズの増加量が少なく感じます。 が、よく見てみると球状星団の明るさが違っています。 自動イコライゼーションにチェックが入っているので明るさが変わったのでしょう。 と言うことは、この時にノイズも一緒に引き上げられているのか…? ストレッチはGHSが難しいので、ヒストグラム変換からオートで行っています。 ストレッチが終わってから自動イコライゼーションをoffにしても見た目は変わらないので、ヒストグラムのオートは自動イコライゼーションと同じ機能だと思います。 つまり、せっかくコンポジットしてノイズを減らしても、ストレッチでノイズまで引き上げてしまっていたと言う事になりそうですね。 あー、よかった。 Sirilの処理を疑ってましたが、そんな事よりまず自分自身の知識と経験不足を考慮しないとダメでした(笑) 何にせよ、問題が解決出来そうでホントに良かった。 GHSって難しいですが、覚えるしかないね。 頑張ります。 GHSを覚えてから、今までの画像も全部処理し直しだな… ここからは余談ですが、前回pythonのプログラムが狙い通り出来上がったので調子に乗ってしまいました。 pythonでダーク減算&フラット補正、位置合わせコンポジット、ディベイヤーまで出来...

ZV-E10の時系列ノイズ解析

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 昨日の投稿では、私の早とちりでノイズは全く解決しませんでした。 ノイズをどうするか考えていきます。 これに関連してやりたかった事をひとつ。 あぷらなーとさんの 時系列ノイズ解析 です。 カメラの特徴が掴めると、ノイズ除去の手掛かりになるかもしれません。 とは言ってもMATLABは持っていません。 プログラミングもvbaを仕事の業務効率化の為に少しだけ覚えたくらい。素人に毛が生えた程度です。 さてどうするか。 少し調べていたら、pythonに astropy という天文データの解析に使うパッケージがあるらしい。 これでfitsファイルは読み込めるとのこと。 素晴らしい。 言語はpythonに決定。 pythonをインストールして、vs codeをインストールして… 開発環境は整った。でも今から言語を覚えるのは大変過ぎる。 という事で、コードが書けると噂のcopilotを使ってみました。 いやこれホントすごい。 あっという間に取っ掛かりができて、指示を何回か修正したらプログラムが完成してしまった… 思い立ってからここまで半日かからず。 結局、当の本人はコードの確認をしただけで1行も書いていません。 AIの発展が凄いと大騒ぎになる理由がよく分かりました。ホント凄い。 さて、出来上がったプログラムで実行したZV-E10の時系列ノイズ解析です。 ででn(ry え!?ウソでしょ!? 正直驚きました。 素人目では相当良い結果の様に見えます。 室温かつ温度コントロールしていないエントリーモデルのデジカメがこんなのアリ? いやいや、流石にありえないでしょコレは。 この解析は温度に強く左右されるので、3月下旬に取得したダークファイルと比較してみます。 左が6月1日撮影でISO1250、20s露光 右が3月22日撮影でISO3200、10s露光 こんな比較をするとは思っていなかったので、条件はバラバラです。 気温よりもISO感度の影響を強く受けている可能性がありそうという事は分かりましたが、グラフの形状に大きな変化はありません。 んー、この結果は信じていいのか、疑うべきなの分からない… こんなに綺麗ならコンポジットやダーク減算でノイズはしっかり消えてくれるはず。 なぜノイズまみれの画像にしか仕上がらないのか… このノイズ解析が正しいと仮定すると、Sirilでの処理に何か落とし穴...

Sirilでクールファイル補正法を試す

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2025年8月追記 Siril環境において、ピクセルマッピング、クールファイル補正、コスミカットの3手法の実行に成功しました。 もともとの記事は失敗しましたという体験談なので、成功したところを見たい方は上の記事を参照してください。 初心者がもがいている所を見たい方は続きをご覧になってください。 前回の課題のフラットはちょっと放置して、ずっと気になっていたことをトライしてみようと思います。 下の画像は、ほとんど何も写ってない所なので真っ黒になって欲しいですが、カラフルなノイズがうじゃうじゃしています。 当初、これはショットノイズと思っていましたが、100枚〜300枚スタッキングしても、ダーク減算をかけても全く消えません。 ISO感度を落としても全く効果がありませんでした。 いろんな人の写真を覗いてみると、未改造のデジカメで撮影してもこんなノイズは存在していない事が多いです。 という事はtomの画像も処理次第で何とか出来るかも?と考えました。 まずは諸先輩方のブログ徘徊から… 『クールファイル』補正でM31を再処理してみる : あぷらなーと 縮緬ノイズ、三つたび現る! クールファイル補正法で解決できました - 天文はかせ幕下 モノクロカメラだと縮緬ノイズになりますが、カラーカメラだと色の欠損として出てくるらしい。 もしこれで解決するなら素晴らしい。早速トライしてみます。 ただし、ステライメージやPixinsightなんて有料ソフトものは持っていません。 FlatAidePROも800万画素以下なら無料との事ですが、ZV-E10は2400万画素・・・ 早速行き詰りました。 んー…無いなら作ればいいか。 という事でSirilでクールファイル補正法を試してみます! 手順のおさらい。 ①元画像にダークとフラット補正を加えた後、位置合わせなしでコンポジットする。 画像を複製して2枚にし、一方にクールピクセル除去フィルタをかける。 ②クールピクセル除去フィルタをかけた画像から、フィルタをかける前の画像を減算処理する。(処理後の画像をクールファイルを呼ぶ) ③クールファイルを元の画像(1コマデータ各々)に単純加算処理する。 ④ ③の画像を位置合わせありでコンポジットする。 ではまず①から。 ダーク&フラット補正してコンポジットは問題なくクリア。 ファイルを複製し、一方にクールピクセル...

マルカリアンチェーン、M4

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ようやく記事が実際の日付に追いつきました。 昨日は 久しぶりに晴れて、ほぼ1カ月ぶりの撮影です。 まずはマルカリアンチェーンから。 マンションのベランダからギリギリ撮影出来ました。 機材:SE102, ZV-E10, QBP 条件:ISO1250, 20s露光×118 処理:ダーク減算&フラット補正あり, Bayer Drizzleあり ISOは前回より更に落として1250で。 その代わりに露光時間を20sまで伸ばしました。 本当はもっとスタックしたかったけど、マンションの壁に阻まれました。残念。 フラットがうまく決まってない上に、写野回転がキツくてかなり汚い仕上がりに… 汚いところはクロップしたので写っていません(笑 いちおう狙ったモノは撮れたので及第点です。 フレーミングが課題かな。経緯台だと結構つらい。 次はM4 スタックしてギョッとしました。 機材:SE102, ZV-E10, QBP 条件:ISO1250, 20s露光×120 処理:ダーク減算&フラット補正あり, Bayer Drizzleあり センサーのゴミが多い上に、フラットとゴミの位置が一致してなくて余計に汚くなっている様に見えます。 フラットも撮り直しだなぁ。 というか、望遠鏡をセットするたびにゴミは混入するだろうし、皆さんどうしているんだろう? ひとまずフラットを何とかして、その後で再処理しよう。これも課題だ。 気を取り直して、球状星団なのでGraXpertのAIデコンボリューションの出番です。 3.1.0 rc2で試してみました。 左からオリジナル、star only、object onlyです。 star onlyでは星の像がシャープに引き締まりましたが、星団の中心部がオブジェクトと判定されたのか変化無しです。 違和感が半端じゃないので今回の処理には採用しませんでした。 じゃあ逆に球状星団の中心部はobject onlyで何とかなるのか?と思って処理してみましたが変化無し。 んー?オブジェクトでもないのか?よく分からん。 ま、取り敢えず機能は使える事が分かったし、注意するポイントも分かったのでトライアルとしては十分な収穫。 ちなみに、この後にSirilに戻ると、何故かSirilのGraXpertインターフェースを開くとエラーが出るようになりました。 エラーメッセージを見てみる...

今更ながらsiril 1.4.0 アップデートの話

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実はソンブレロ銀河を処理しようとSirilを立ち上げたとき、Sirilのアップデートが来ている事に気づきました(4月下旬の話です)。 このアップデートでBayer Drizzleの実装、GraXpertインターフェースの追加があるのは知っていて、リリースを楽しみにしていました。 という事でBayer Drizzleの有無だけで差を確認してみました。 フラット補正やデノイズ等は行っていません。 左がDrizzle無し、右がDrizzle有りです。 ハッブル宇宙望遠鏡みたいに大幅な改善があるのかなとワクワクしていましたが、そこまで大きな変化はありませんでした。 背景のグリーンノイズが改善しているので、細部の淡い構造が若干見やすくなっているかなと思います。 GraXpertインターフェースの追加は本当に素晴らしいです。 今までソフトを跨いで処理していたものを、Sirilひとつで完結出来るようになったのは大きいと思います。 特にAIデノイズは凄い効果があります。 Siril のデノイズは淡い構造が消えてしまいますが、GraXpertのAIデノイズは淡い構造が際立ちます。 正直、Drizzleよりもハッキリと効果が実感できます。 処理に時間がかかるのが珠にキズですね。 結構良いアップデートだったので、それまでに撮っていた画像を再処理し直しました。 (これまでに投稿した画像は再処理後のモノです) これ以降、土日で晴れている夜がなくて何も撮れていません… そろそろ晴れないかなぁ…

ソンブレロ銀河

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3回目の撮影です。 これも今までと同じく、過去の撮影のものです。 撮影は4月下旬です。 焦点距離500mm程度で銀河なんか写るかなぁ…と不安でしたが、sirilのライブスタックで銀河の形がハッキリと見えたので子供と一緒にテンションMAXになりました。 処理後の画像です。 機材:SE102, ZV-E10, QBP 条件:ISO2500, 10s露光×305 処理:ダーク減算&フラット補正あり, Bayer Drizzleあり 前回の教訓もありISOは控えめにしています。 暗黒帯も写っていて、満足です。 が、露光時間をもっと伸ばせば良かったなと後から反省しています。 Sirilでのライブスタックは本当に不安定です。 撮影ソフトではないので贅沢は言えませんが、何十枚もスタックできることもあれば、3〜4枚スタックしたら落ちてしまう事もあります。 今でも素晴らしいSirilですが、更に安定するといいなと思います。

馬頭星雲&燃える木星雲

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ファーストライトから数日後、また晴れの日が来ました。 という事で今回は馬頭星雲と燃える木星雲です。 (記事を書いているのは6月ですが、撮影は3月です) 前回のバラ星雲でめちゃくちゃ淡かったので、ISO感度を1段上げてトライしてみます。 機材:SE102, ZV-E10, QBP 条件:ISO6400, 10s露光×241 処理:ダーク減算&フラット補正あり, Bayer Drizzleあり, AIデノイズあり これは…淡い… バラ星雲の結果から予想できていましたが、ISOを1段上げても変化無しと言っていいレベルですね。 じゃあ、どのあたりのISO感度がいいのか?という事で、諸先輩方のブログを拝見してみると… 天体写真におけるISO不変性と相反則不軌 ISO不変性 という言葉があるらしい。 極端な白トビや黒つぶれが無い限り、ISOは何で撮影しても結果はあまり変わらないと。 そもそもIRカットフィルター付きのカメラでHαメインの天体を撮影しようとする場合、ISOの小細工は効果が無い事が分かりました。 天体CMOSカメラを買うか、更に膨大な露光時間を稼ぐかくらいしか無さそうです。 とは言えギリギリ馬頭の形も分かるレベルで撮影できてホッとしました。

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