ZV-E10のISOとノイズの関係について(2)

 
前回の続きです。


ZV-E10のISOとノイズの関係を調べたところ、ISOを上げていくとダークフレームの最大輝度が頭打ちになっている現象を発見しました。

これはカメラによる補正が増え始めた証拠では?と考えました。

フレーム毎に補正が多く入ると天体写真を撮る上ではあまり良い傾向とは言えないと思います。


つまり、デジカメで天体撮影をする際は、補正が入りすぎないポイントを探して撮影した方が良いのでは?という仮説です。


今回は、この仮説を検証します。



早速進めます


撮影対象はNGC7293です。


露光時間30秒×30枚に固定し、ISO400, ISO640, ISO1250でそれぞれ撮影しました。


ISOの値の選定理由は、リードノイズが少ないISO400、夏場の露光時間30秒においてダークフレームの輝度最大値が頭打ちになり始めたISO640、私がいつも使っているISO1250です。


星雲だけをトリミングして、処理はGraXpertで次の通り。
AI Background Extraction = 0.2
AI Denoise = 0.8

GaiaサーバーのトラブルでSPCCが出来ないので、色合わせはしていません。
(ローカルにデータを落とせばSPCCは可能らしいのですが、めんどいのでパスです)

Deconvolutionもしていません。


あとは星雲部分の明るさが同じくらいになるようにヒストグラム変換でストレッチしました。

ストレッチで見え方が大きく変わってしまうので、恣意的な操作にならないように気をつけましたが…自信はありません(笑)


左からISO400, ISO640, ISO1250です。


ISO1250は背景がかなり明るくなってしまいました。
今まで撮影していた設定がパっと見で悪いと、逆に清々しいですね。


ISO640とISO400を比較すると、大きな差では無いですがISO400の方が星雲のコントラストが優れているように見えます。


これは…仮説が当たったのでは?

デジカメで天体撮影をする際には、ハード的に補正が入りすぎない設定で撮影した方が良いという結果が得られたと思います。



デノイズ前だと差は分からない


実はデノイズする前は全く差が分かりませんでした。

デノイズ前でオートストレッチしただけの画像です。
これも左からISO400, ISO640, ISO1250です。

これがISO不変性というモノでしょうか?
私の目では差が分かりません。


この結果を見て、また素人の妄想だったか…とテンション低めで処理を進めたらデノイズで大化けしたので嬉しかったです。



デノイズ前後で結果が変わるのは、実は少し前の記事で仮説として考えていました。


過補正や補正不足が発生すると、例えディザリングで散らしたとしても画像上にはノイズとして写っているはずです(人間が認識出来ないだけ)。

数学的に処理するデノイズやデコンボリューションではこのノイズが無視できず、結果が変わるのでは?と考えていた為です。


上の記事ではあまり差がハッキリしませんでしたが、30秒×30枚でショットノイズが豊富に存在している状況でのデノイズでは差がハッキリしたのかもしれません。


この仮説についても、概ね合っている気がしてきました。


結構うれしいです。




今回の撮影のリザルト

さて、撮影もテストだけでは面白くありません。

撮影前から「ISO400の結果が絶対良いはずだ!」と決めつけて、ISO400だけ190枚くらい撮影しました。

と言うことで、今回の撮影のリザルトです。

機材:SE102, ZV-E10未改造, QBP, AZ-GTi経緯台モード
条件:ISO400, 30s露光×194枚
処理:トリミング、AI デノイズ&デコンボリューション (object) 、クールファイル補正、ピクセルマッピング



んー、スタック枚数は30枚の時と比較して6倍以上なんだけど、こんなモンなの?と思ってしまいました。

ショットノイズは大幅に減っているので、枚数を増やした効果は十分出ています。
未改造デジカメだからHαの感度が低いのも影響してるかも。


ちょっと拍子抜けでしたが、この星雲は見た目が綺麗なので結構好きです。
割と満足しています。


いやー、ISO400が極端なアンダーになってなくて良かった。
撮影中は結果が分からないので心配でした。



今回はいつも以上に取り留めなく書いてしまいました。
もうホント完全に自己満の世界ですが、仮説が当たっていた様な結果が出てきて満足です。

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