Siril スタック時の重み付けについて比較してみた


タイトルの通り、スタック時の重み付けオプションが気になったので調べてみます。


もうひとつ、前回の投稿の後半で -equlize_cfa の有無では差異無しという結果でしたが、等高線グラフにして僅かな差も見えるようにしてみました。

(ちょっとは差があって欲しいという願望で追加調査です)



スタック時の重み付け

tomはスタック時の重み付けについて -weight=fwhm を使っています(備忘録 Siril 1.4.0 スクリプト編参照)。


これはこれで良いとは思っているのですが、他のオプションとの違いは何だろう?と疑問に思いました。

対象によって向き不向きがあるかもしれません。


という事で、確認していきます。


オプションは次の3種類で、ざっくりした意味です。


noise:背景ノイズの値によって重み付けを行う

nbstack:露光時間によって重み付けを行う

nbstar or fwhm:fwhmに基づいて重み付けを行う。fwhmが同じ場合は星の数が多い方が良いと判断される。



tomは露光時間に差をつけて撮影していないので、nbstackは意味がなさそうです。

いつもはfwhmで処理しているので、今回はnoiseと比較してみます。


スタック後にノイズ評価と動的SPFで比較します。



fwhmで重みづけ


noiseで重みづけ




確かに、若干ですがnoiseで重み付けした方はノイズが少なく、fwhmで重み付けした方がfwhmが小さいです。



ですが、これがどれくらいの差なのか素人には分かりません。
数値上の話だけかもしれないので、実際に画像処理してみます。


左がfwhm、右がnoiseです。

画像だと何にも変わらないです。


んー、オメガ星雲は全体に何かしら写っているので、バックグラウンドノイズの判定が難しいかも?

という事で、3月撮影のオリオン大星雲でも処理してみます。


左がfwhm、右がnoiseです。

変わらない…


数字上は僅かながら変化はありますが、私の撮影した画像では差が出ませんでした。



星団とかを写すときはfwhm、星雲や銀河の時はnoiseにするべきなのかなぁと思います。

が、差は大きくないと言うことですね。



-equlize_cfaの追加調査問題


前回の投稿で、-equlize_cfaの有無ではパっと見た感じでは変化がありませんでした。

有料ソフトでは等高線図にして詳細に確認できるんでしょうが、Sirilではその機能がありません。

(任意の2点間のスライスは作れますが、画像全体の等高線図は無理です)


そこで、画像データから等高線図を作成するソフトをpythonで自作してみました(Geminiに作ってもらいました)。


画像を読み込み、見やすさと処理の速さの為に1/16にダウンスケールしてから、レインボーカラー表示にしてきます。


上が -equlize_cfa あり、下が無しです。



うーん…

コレで見てもやっぱり差なしですね。


RGBの強度に大きな差が無ければ変化も小さいのかなと。



差異なしという結果が多くて肩透かしになる事が多いですが、それも結果。

徐々にSirilに対する理解が進んでいるハズです。




話は逸れますが、最近結構プログラムを作るのでGithubに登録しました。

ついでにVScodeでGemini-CLIを使えるようにしてみました。

まだ使い方が全然わかっていないのですが、もっと良いプログラムが作れる様になるといいなと思っています。




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